年中行事一覧
Annual Event list
月
日
時刻
場所
行事
1月
除夜の鐘
鐘が大きいので、先着順に6〜8名ほどの組になり、綱をひいていただく(鐘木が約4.5mもあるので、これに4本の小綱を付けてそれをひくことになる)。また、鐘は108回つくので、800人余りの人が参加出来るが、東大寺では人数分の記念の印刷物(整理券の代わり)を用意しており、この印刷物が配布し終わったところを順番待ちの行列の最後尾としている。なお、この整理券代わりの印刷物は、12月31日の22時半頃配布を始める予定である(配布時間は人の出具合を見て決める為、前後する可能性あり)。
※整理券を手に入れても、列から離れて23時45分までに再整列しなかった方は撞くことができない場合がある。
初詣
ポイント
中門の外 鏡池付近では「とんど」に火がつけられ(12月31日23時頃)暖を取ることができる。また、中門内側大仏殿参道両側の水路では篝火(かがりび)も焚かれる。
東大寺大仏殿(元日)
元日の0時より大仏殿中門を開扉。1月1日の午前8時まで無料で参拝できる。
また、大仏殿正面の桟唐戸が開かれ、そこから大仏さまのお顔を参拝することができる。中門の基壇上から見上げるとちょうど窓の中に大仏さまのお顔を拝むことができる。
東大寺上院二月堂
年末頃から、二月堂の観音様への鏡餅の御供を受付している。
除夜の頃から周辺の石灯籠にも点火される(大仏殿参道鏡池南の常夜灯から二月堂周辺に至るまで約135基、この他電灯の入った灯籠もあり)。
元日は0時より、本堂で観音経の読誦が行われる。
また、この時から3日間、二月堂内では万灯明を灯している。
ポイント
1月3日・5日は「坊雑(ぼうぞう)」を実施します。二月堂受納所にて灯明料(1500円)または御鏡料(2,000円)をお納めいただいた方に「坊雑券(ぼうぞうけん)」をお渡しします。1月3日と5日の10時より、二月堂本堂で「大般若(だいはんにゃ)」という法要が行われます。二月堂本堂北側「北の茶所」にて「坊雑(ぼうぞう)」(11時~14時)とお引換えください。
修正会(しゅしょうえ)
法要・祈願申込
法要は13時から約1時間40分。
予め大仏殿内の霊名所というところで申し込んでおくと、法要で祈願されたお札を送ってもらうことができる。
【1件1,000円 (祈願文1つにつき)12月1日から新年1月5日まで受付】
正月に祈修する法会
「修正会」は、正月に祈修する法会(ほうえ)という意味で、古くから諸大寺で営まれてきたもの。現在東大寺では、正月七日に金堂大仏殿でこの悔過(けか)の法会をお勤めしている。
「悔過」とは、礼仏して罪過を懺悔(ざんげ)することにより、「天下泰安」「風雨順時」「五穀成熟」「万民快楽」等を祈願することをいう。
8世紀中頃、官大寺等で行われていた「吉祥天悔過会」が「修正会」の源流であるともいわれているが、法華堂に安置されていた「国宝 吉祥天立像(塑像)」(※1)も、この「吉祥天悔過」の本尊だったのかもしれない。その後「吉祥天悔過会」は諸国の国分寺でも広く勤められるようになったが国分寺の衰退と共に廃絶し、かわって平安時代になると「薬師悔過」などが「修正会」として諸寺院諸堂で盛んに勤められるようになった。
東大寺でも、平安時代には講堂などで元日から7日間にわたって「修正会」が勤められ、また鎌倉時代になると大仏殿の主要な法会の一つにもなり、夜は舞楽が演ぜられるなど、厳粛で盛大な法会が営まれていた。しかし、応仁の乱から続く戦乱の時代をむかえるに至って、東大寺は伽藍の多くを焼失するとともに、この「修正会」も続けることが出来なくなってしまった。
現在営んでいる「修正会」は、江戸時代になって再興されたもので、正月7日に大仏殿で初夜・後夜の法要をお勤めしている。法要では、初夜導師作法・後夜導師作法が勤められ、後夜の作法の間には「散華」を唱和しながらの行道も行われる。後夜導師によって「歳(とし)の首(はじめ)の御法(みのり)をば、つとめ給へる験(しるし)には、牛玉(ごおう)宝印を額に賜りて、千歳(ちとせ)の栄とおもふべきものなりけり」と唱えられるが、この言葉には、「歳首の修正会は千歳の栄えを祈る」というこの法要を勤めるにあたっての願いがこめられているといえる。
また、大仏さまの宝前には「笠餅」と呼ばれる独特の積み方をした壇供(餅)が供えられる。これは修正会特有の供物で、三本の柱状に積まれた小餅の上に傘が覆うように大きな餅を乗せることからこのように呼ばれている。
※1:現在は東大寺ミュージアムに安置
2月
豆まき 14時の法要後
星供養 18時~
豆まき
星供養
節分(せつぶん) ※令和7年は2月2日(日)
この日、二月堂では日中、古札撥遣による「還宮(げんぐう)」と「節分豆まき」が行われる。
本堂内での法要の後、まずは舞台で豆をまく儀式を行う。その後、二月堂より移動して参詣者に向けて広場の特設舞台で豆まきが行われる。
古札撥遣 10時~
豆まき 14時~法要、その後特設舞台にて(人数制限有り)
星供養 18時~
還宮(げんぐう)
節分の豆まき
14時頃、本堂内での法要の後、二月堂の舞台の上から豆まきが行われる。その後、二月堂下の法華堂前広場に設置された特設の舞台から参拝の方々のために豆や鈴がまかれ、お参りの方はこの広場で受けることになる。
星供養(ほしくよう)
星に「除災与楽」を祈る法会のことをいう。
東大寺では毎年二月の節分の日の夕刻、二月堂本堂に万灯明をともし、「星曼荼羅」を掲げてこの修法を勤める。
星供養では導師が星供(ほしく)の修法を行い、その間式僧が御祈祷を依頼された方々の名前を読み上げつつ、各々の当年星の真言を唱えてゆく。
万灯明の明かりのもと、修法のささやきと祈祷簿を繰る音だけが耳に届く物静かな法要で、風の間に奈良の町の社寺で行われる豆まきの声が聞こえてくることもある。
正月があけた頃から前日までに、二月堂受納所の受付で申し込んでおくと(1口1,000円)、この日祈祷したお札を後日送ってもらうことができます。
この日は、二月堂周辺の石灯籠にも火を入れる。
大仏殿参道の鏡池南にある常夜灯から二月堂周辺に至るまで、火をともす石灯籠は135基ほどある。
3月
修二会(しゅにえ)
「お水取り」の名で知られる二月堂の修二会は、東大寺の開山良弁僧正の高弟であった実忠和尚が天平勝宝4年(752)に始めたもので、正式には十一面悔過法要と呼ばれる。
4月
仏生会(ぶっしょうえ)
法要:8時~9時頃
甘茶かけ:8時過ぎ~15時頃
ポイント
法要後、大仏殿正面に設置された花御堂の誕生釈迦仏にお参りして甘茶を潅ぐことができます。またその傍らで、甘茶をいただくこともできます。
東大寺の仏生会
釈尊誕生の日とされる4月8日に、東大寺ではその降誕を祝って仏生会を行う。仏生会は浴仏会・竜華会(りゅうげえ)ともいい、各地で行われるが寺によっては5月8日に行う所もある。
法要は惣礼の後、唄(ばい)・散華(さんげ)が唱和され、散華二段で散華衆が壇上を行堂する。散華が終わると導師が表白を読誦するが、その中には「降誕化益の恩徳を仰ぎ、香燈梵唄の供養を飾り、五部大乗の花緒を解いて、数輩同心の転読を致す。」という言葉があり、釈尊一代の教えを五部大乗経で代表させて、その恩徳をしのぶという趣旨であると考えられる。
仏生会のいわれ
各地寺院で行われる潅仏会では、花御堂といって、いろいろな花で飾った小堂を境内に設け、これに銅製の誕生仏の像を潅仏盤と呼ぶ水盤上に安置し、その頭上から僧侶や参詣者が竹の柄杓(ひしゃく)で甘茶を注ぐのが一般的である。
お釈迦様は摩耶夫人の右脇から生まれると、七歩すすんで右手を挙げて天を指し、左手を垂下して地を指し、「天上天下唯我独尊」と唱えられたといわれるが、誕生仏や誕生釈迦仏と呼ばれる仏像は、この姿をあらわしたもの。
誕生仏に甘茶を注ぐことについては、生まれたばかりのお釈迦様の体に、9頭の龍が天から清浄の水を吐きそそいで産湯をつかわせたといったり、竜王がお釈迦様の誕生を祝って甘露の雨を降らせたという伝説にちなんだものと思われるが、もともとは必ずしも甘茶ではなかった。
一方、花御堂のいわれについては、摩耶夫人(まやぶにん)がお釈迦様を出産されたのは、釈尊の父王(シュッドーダナ王・浄飯王:じょうぼんのう)の居城、迦毘羅城(かぴらじょう:ネパールのタライ地方)の東方にあった藍毘尼園(らんびにおん:ルンビニー園、離宮)の無憂樹の下であったとの伝説があり、花御堂は、これになぞらえたものであると考えられる。
また、竜王がお釈迦様の誕生を祝って甘露の雨と優曇華の花を空から降らせたという話にあてはめると、花御堂の花は竜王が降らせたという優曇華の花を模していると解釈することもできるようである。
花御堂を飾る花は各寺によって異なるようであるが、東大寺では花御堂の本体を緑の杉葉で覆い、馬酔木(あしび・あせび)の花と椿の花で荘厳している。
翌月5月26日
5月
13時~
13時半~
大仏殿
鏡池能舞台
慶讃法要・献茶式(裏千家)
舞楽奉納・慶讃能
聖武天皇祭(聖武天皇慶讃法要 しょうむてんのうさい)
聖武天皇御忌・慶讃法要
8時~ 最勝十講(天皇殿)
13時~ 式衆・稚児による練供養(奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~から大仏殿)
大仏殿到着後「聖武天皇慶讃法要」
13時半~ 舞楽奉納(鏡池舞楽台 南都楽所)
15時頃~ 慶讃能(鏡池舞楽台)
ポイント
8時~11時半までの法要中、並びに法要後の午後2時までに限り天皇殿を屋外から参拝可能(無料)。年に1回、この日のみ参拝ができる。
「奈良の大仏さま」として知られる東大寺の盧舎那仏は、今から1250年以上前の奈良時代に、聖武天皇、良弁僧正、行基菩薩などをはじめとして、多くの人々の力の結集によって造顕された。
しかしこの盧舎那大仏造顕という国を挙げての難事業は、「若し朕が時に造り了るを得ざるあらば来世に於て身を改めて猶作らん」とまで述べられ、また自らを「三宝(“さんぼう”、或いは“みほとけ”)の奴(やっこ)と仕えまつる天皇(すめらみこと)」とさえ称された、聖武天皇の熱意と信仰心が原動力となってはじめて可能であったともいえる。
この法要は、 天平勝宝8年(756)に56歳で崩御された聖武天皇の御忌法要で、8時から、聖武天皇をおまつりしている天皇殿で論議法要が行われる(11時半頃まで)。
この法要中に限り、普段非公開の天皇殿を参拝(無料)することが出来る(南大門を越えてすぐの大仏殿参道東側、勅使門より入って突き当たり。ただし建物の中へは入れない)。
また、13時から式衆・稚児などによる練り行列が行なわれる。行列は奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~を出発し、南大門を経て参道を大仏殿に向かう。(大仏殿内正面宝前で法要・献茶・献花が行われるので、この間、正面宝前の法要席には立ち入ることはできない。また、大仏殿内への参拝順路が変更されるので、ご了承願います。)
奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~の場所はこちら
ポイント
行列は、先駈(さきがけ)、楽人、稚児(約50名、同伴の母親等約50名)、物詣女(ものもうでおんな)、奈良市観光協会関係者、聖武講役員、僧兵、会奉行(えぶぎょう)、式衆(東大寺本山末寺の僧侶約50名、伴侍・傘もち約50名)、東大寺住職・侍僧等あわせて約250人からなる。
大仏殿到着後、「聖武天皇慶讃法要」が始まる。
行列が大仏殿に近づいてくる頃(13時半頃)から、鏡池水上舞楽台で、南都楽所により舞楽が奉納される。その後、慶讃能が奉納され、自由に観覧できる。
11時~
大仏殿
献茶式(裏千家)
山陵祭(さんりょうさい)
8時半に大仏殿を出発し、東大寺一山の僧侶が聖武天皇を祀る「佐保山御陵」に参拝、再び大仏殿に戻り、午前11時より裏千家による献茶式が行われる。
【注意】
大仏殿内正面宝前で法要と献茶が行われるので、この間、正面宝前の法要席には立ち入ることはできない(大仏さまを正面からお参りできません)。また、大仏殿内への参拝順路が変更されるので、ご了承願います。
ポイント
献茶式終了後大仏殿東回廊の施茶席では、抹茶がふるまわれ、大仏殿を参拝された方は自由に席に入ることができる。近年は約4,000人分準備され、14時頃(準備された分が無くなる頃)に終了する。
※令和6年は抹茶の振る舞いを中止しました
7月
俊乗忌(しゅんじょうき)
ポイント
俊乗堂の公開は法要終了後11時頃から16時。有料。
俊乗房重源上人坐像(国宝)・阿弥陀如来立像(重文)・愛染明王坐像(重文)が開扉される 年2回の公開で、12月16日も公開
※式衆退堂後に堂内の準備が整い次第開扉いたしますので時間が前後する場合があります。予めご了承ください。
再建の大勧進職を務めた俊乗房重源
『俊乗忌』は、鎌倉時代に「造東大寺大勧進」として大仏殿をはじめ東大寺の伽藍を復興され、建永元年(1206)、86歳でその生涯を終えられた俊乗房重源上人の御忌にあたる法要。
東大寺の大仏殿は、二階に逃げ込んでいた1,700人にも及ぶ人々とともに焼け落ち、大仏さまも見る影もなく損壊する惨状となった。
「俊乗忌」の法要が行なわれるお堂は「俊乗堂」という。ここは鎌倉時代初期に重源上人によって創建された浄土堂があったところで、現在の俊乗堂は、浄土堂が永録10年(1567年)の兵火で類焼した後、元禄年間に公慶上人が重源上人の功をたたえ菩提を祈るためにここに建てたもの。本尊として重源上人坐像(国宝)が安置され、阿弥陀如来立像(釘打の弥陀、快慶作・重文)、愛染明王像(重文)が安置されている。
解除会(けじょえ)
祈願申込について
法要は8時から厳修。7月初め頃より大仏殿内霊名所にて祈願申込を受け付けます。祈願申込された方へは、法要で祈願された御札をお送りします。 郵送でも申し込み可能です。こちらから申込用紙をダウンロード、ご記入の上、祈願料を添えて現金書留にて東大寺大仏殿までご郵送ください。【1口 1,000円以上】
盧舎那仏に健康を祈願
解除会は、わが国で古来より行われていた六月の晦(みそか)の「夏越(なごし)の祓(はらえ)」や「水無月祓(みなつきはらえ)」と深い関係がある法会である。
秋の初めに毎年流行する疫病を防ぐために、東大寺別当律師道義が延喜元年(901)3月に奈良の諸大寺に呼びかけ、同年6月28日より始めた法会で、七大寺の僧240〜250人、楽人60人余りを講堂に集めて行われたと伝えられる。
8月
一般入堂 7時半〜
大仏さま お身拭い(おみぬぐい)
大仏さまのお身体を清掃
120人程の僧侶や関係者が、早朝より二月堂の湯屋で身を清め、白装束に藁草履姿で大仏殿に集合、7時より撥遣作法が行われた後、全員でお経を唱え、年に一度の大仏さまの「お身拭い」を始める。
なお、一般入堂は7時半です。ご注意ください。
9時半頃には終了。そのあと、大仏殿の消防設備の放水訓練などが行われる。
功徳日(およく)
「功徳日」と書いて、「およく」と呼ばれてる。この日は一年の中でも特別な観音様の縁日。この日にお参りすると「四万六千日」お参りした功徳があるとされる。この功徳に「浴する」といった意味で「およく」と呼ばれるようになったとされる。
この日には福引や功徳日餅の販売、出店が並ぶなど多くの人で賑わう。
また園芸の販売ではほおずきなどが並ぶ。ほおずきは「鬼灯」とも書かれるように、お盆に帰ってくるご先祖様が迷わないように提灯に見立てて飾るという意味合いがあり、夏負けの厄除けともされる。
ポイント
万灯明 7時~19時(1口 500円)
特別祈祷 18時~(1口 3,000円)
福引券は万灯明料をお納めいただいた方にお渡ししています。
夜間参拝
17時半で一旦閉堂し、19時より夜間参拝していただけます。夜間参拝の時間帯は無料でご参拝いただけます。当日混みあいましたら入堂の人数制限をさせていただく可能性がございます。
万灯供養会(まんとうくようえ)
19時~ 万灯供養会法要
21時半 閉堂
17時半で一旦閉堂し、19時より夜間参拝していただけます。一般の方は有料(通常入堂料が必要)です。また、当日混みあいましたら入堂の人数制限をさせていただく可能性がございます。
ポイント
大仏殿のまわりに2,500基ほどの灯籠が並べられる。灯籠1基の中に4つの明かりを入れるので、灯明の数は約1万になる。
法要と祈祷申込
令和6年度の申込用紙取り寄せ期間は8/1迄、返送期限は8/4必着です。8/2以降の申込用紙取り寄せに関しては翌年に発送いたしますので予めご了承ください。
なお、毎年申込用紙は7月上旬頃より発送しております。
御祈祷のお申し込みはこちら
【注意】
灯籠・祈祷のお申し込みをされていない方の入堂は有料(通常拝観料)です。お申し込みの方は、事前にお送りする入堂参拝券でお入りいただけます。
大仏殿正面の観相窓から大仏様のお顔を拝顔することができる
東大寺大仏殿では、盂蘭盆(うらぼん)の最終日、8月15日の夜、大仏さまにたくさんの灯籠をお供えして、万灯供養会を厳修する。大仏殿の万灯供養会は、お盆に帰省できない方々にもせめて御先祖の供養をしていただけるようにという趣旨で、昭和60年から始められた。
当日は19時から21時半までの間ご参拝いただけるので、参道などに並んだ約2,500基の灯籠に灯が入った幻想的な雰囲気を味わっていただくことができる。また大仏殿正面の観相窓(かんそうまど・桟唐戸)が開いて、大仏さまのお顔が灯火に浮かび上がるさまを参道から拝んでいただくこともできる。
9月
十七夜・十七夜盆踊り(じゅうしちや)
ポイント
法要後、二月堂下広場にて河内音頭・江州音頭による盆踊りが開催される。
当日は早朝から20時頃まで二月堂本堂内に万灯明がともされ、夕刻には二月堂参道の石灯籠(大仏殿参道鏡池南の常夜灯から二月堂周辺に至るまで130基あまり)にも火が灯される。また、二月堂本堂周辺には、400基前後の願い事や絵を描いた万灯籠が配置され、その灯火(ともしび)によりお堂が美しく荘厳される(18時頃~21時頃)。
10月
12月
仏名会(ぶつみょうえ)
法要・祈願申込
御祈願のお申し込みはその年の11月末日までに二月堂へ。
(東大寺二月堂受納所:電話・FAX 0742-22-3386)
仏名会は、12月中旬の3日間、「過去」「現在」「未来」の三世諸仏の仏名を唱え、その年に犯した罪障を懺悔(さんげ)し、滅罪生善を祈る法会。古くは奈良時代に宮中で仏名を唱える法会が行われたと伝えられる。平安時代には宮中恒例の仏事となり、その後、諸国の寺院などでも勤められるようになったという。
東大寺二月堂で現在勤められている「仏名会」は、途絶えていたものを大正年間に再興したもの。12月14日、薬師如来(過去)・釈迦如来(現在)・阿弥陀如来(未来)を主尊とするそれぞれ一千の仏像を描いた大きな掛け軸を三本、二月堂礼堂正面に掲げて、その前で「過去」「現在」「未来」いずれかの一千仏に、僧侶が礼拝を行う。したがって、三年がかりで、「過去」、「現在」、「未来」の三千仏を巡ることになる。
この一千仏の仏名等を唱える節回しは独特で、末座の者が礼拝するたびに献ずるお香の香りや、山茶花(サザンカ)の花の色あいとともに、風情があり印象深い。山茶花の花は、二つ並べ置かれた三方(さんぼう)の片方に 二百個盛られており、一度礼拝するたびに他方の三方に移されてゆく。山茶花の花の盛り具合で仏名の数の進み具合が見て取れる。