東大寺ミュージアムでは「東大寺の歴史と美術」をテーマとして、常設展示および特集展示などを行っています。
常設展示ではミュージアムの本尊である千手観音菩薩像のほか、法華堂伝来の日光・月光菩薩像、奈良時代の誕生釈迦仏像や大仏開眼供養に用いられた伎楽面など、多くの寺宝をご覧いただけます。特別公開・特集展示については下記でご案内しています。
2024年10月18日(金)~2025年2月7日(金)の展示品目録はこちら。
東大寺ミュージアムでは「東大寺の歴史と美術」をテーマとして、常設展示および特集展示などを行っています。
常設展示ではミュージアムの本尊である千手観音菩薩像のほか、法華堂伝来の日光・月光菩薩像、奈良時代の誕生釈迦仏像や大仏開眼供養に用いられた伎楽面など、多くの寺宝をご覧いただけます。特別公開・特集展示については下記でご案内しています。
2024年10月18日(金)~2025年2月7日(金)の展示品目録はこちら。
令和6年12月21日(土)~令和7年2月7日(金)
2025年は巳年(みどし)です。古来、アジアでは時間や方角を表わすために全体を十二等分する仕組みとして十二支を用いていました。6番目にあたる「巳」はちょうど真ん中にあたります。聖武天皇が平和を祈って「天平(てんぴょう)」と改元した729年、国分寺建立の詔(みことのり)を発布した741年、また平安時代に頭部が落下してしまった盧舎那大仏の修理開眼供養が行われた861年も巳年です。この巳に動物を当てはめると蛇(へび)になります。
蛇は脱皮を繰り返し成長することから、再生の象徴とも考えられました。2025年の皆様の新たなスタートが幸先良いものとなることを祈念し、蛇にまつわる寺宝を紹介します。
〈主な展示品〉
十二天屏風(六曲一双のうち一隻) 江戸時代(17~19世紀)
重文 十二神将像のうち巳神 平安時代(12世紀)
重文 青面金剛像 平安時代(11世紀)
国宝 大仏殿牛玉宝印 室町時代・延徳4年(1492)
〈関連展示〉
重文 大般涅槃経 奈良時代(8世紀)
金光明最勝王経 平安時代(9世紀)
※ 1月30日(木)は施設法定点検のため休館いたします。
令和6年10月18日(金)~令和7年2月7日(金)
天平勝宝4年(752)の4月、東大寺では7年に及んだ盧舎那大仏の仏身の鋳造が完成し、盛大に開眼供養が行われました。この時、大仏殿の前では聖武天皇が臨席するなか日本古来の舞踊のほか、中国や韓国、ベトナムの歌舞音曲が盧舎那大仏に奉納されました。まさに国際色豊かな奈良時代の文化が頂点に達した瞬間だったと言えます。
この舞踊のなかの一つに仮面を着けて音楽に合わせて劇を演じる「伎楽」があります。飛鳥時代、中国の楽舞が百済人によって日本に伝えられたものだと言われています。長い歴史の中で一度途絶えてしまったため詳細な筋書きは不明ですが、この大仏開眼会や、東大寺の法要に用いられた仮面(伎楽面)が正倉院と東大寺に多数保存されてきました。これらの面には銘文によって作者が判明するものがいくつかあります。この特集ではそのうち「捨目師」によって作られた面をまとめてご紹介いたします。名前しか知られない人物ですが、天皇も披見したであろうこの面を通して、奈良時代の工人の息づかいを感じていただければ幸いです。
〈展示伎楽面〉
師子児 1面 木造彩色 奈良時代(8世紀)
師子児 1面 木造彩色 奈良時代(8世紀)
太孤父 1面 木造彩色 奈良時代(8世紀)
酔胡従 1面 木造彩色 奈良時代(8世紀)
呉公 1面 木造彩色 奈良時代(8世紀)
※ 伎楽面の面種は東大寺の管理上の名称によっています。
なお、下記の期間、奈良国立博物館においても伎楽面の特集が行われています。是非あわせてご観覧ください。
特別陳列「東大寺伝来の伎楽面ー春日人万呂と基永師ー」
令和6年(2024)10月1日(火)~12月22日(日)
奈良国立博物館 なら仏像館 第9室
東大寺は奈良時代に盧舎那大仏を本尊とする国家の中心的な寺院として誕生しました。その初代の「別当」(寺務の総裁)となったと伝わるのが良弁(ろうべん)僧正(689∼774)です。良弁僧正は聖武天皇が抱いた仏教で国を治めるという想いを支えて伽藍整備に尽力したため、聖武天皇や行基・菩提僊那とともに東大寺の「四聖」の一人に数えられています。
本年は良弁僧正が宝亀4年(774)に85歳で亡くなられてから1250年目の御遠忌にあたります。東大寺ミュージアムでは特別展示を行い、良弁僧正の生涯が東大寺のなかでどのように伝えられ、学恩が顕彰されてきたのか、その歴史をご紹介いたします。この特集が良弁僧正の遺徳を偲ぶための縁(よすが)となりましたら幸いです。
前期 令和5年10月1日(日)~11月16日(木)
後期 令和5年11月17日(金)~12月21日(木)
特別展示「良弁僧正と東大寺」のなかで特別に実忠和尚(じっちゅうかしょう)像をミュージアムにて公開いたします。実忠和尚は良弁僧正の弟子で、お水取りを始めたと伝えられています。このお像は普段、開山堂にいらっしゃいますが、このたび良弁僧正御遠忌にあわせ、特別にミュージアムにお移りいただきます。前期後期通してご拝観いただけますので、ぜひこの機会に足をお運びください。
〈特別公開〉実忠和尚像 撮影:佐々木香輔
2020年7月23日(木)~2023年8月27日(日)
戒壇堂の四天王立像を東大寺ミュージアムにて特別に公開しています。
戒壇堂の耐震化工事のため、一時的にお移りいただきました。
奈良時代彫刻の傑作として名高い四天王像を間近にご覧いただけます。
ぜひこの機会にお参りください。
2022年7月1日(金)〜 8月19日(金)
7月24日の地蔵会(知足院)に合わせて、上記の期間、東大寺ミュージアムにて知足院の地蔵菩薩立像(重要文化財)を公開いたします(尊像のみ)。
本年10月10日で東大寺ミュージアムは開館10周年を迎えます。開館10周年を記念して、国宝 華厳五十五所絵巻を巻き替えをしながら、前・後期2回に分けて東大寺に伝わる37場面(全場面)を公開いたします。どうぞこの機会にご拝観下さい。
前期:2021年10月1日(金)〜10月21日(木)
後期:2021年10月22日(金)〜11月16日(火)
2021年10月1日(金)〜 2022年3月21日(月・祝)
本年(2021)10月10日で東大寺ミュージアムは開館10周年を迎えます。それを記念して、3月27日に東京藝術大学文化財保存学保存修復彫刻研究室からご寄贈いただきました執金剛神模刻像2躰(復元彩色を施した塑造の模刻像と現状彩色を施した乾漆造の模刻像)を東大寺ミュージアム内で公開いたします。
・執金剛神立像 塑造 彩色(復元彩色) 現代
法華堂に安置される国宝 執金剛神立像の模刻像。平成23〜25年にかけて行われた法華堂須弥壇解体修理の際に行われた執金剛神立像の調査によって得られた知見をもとに、塑造による原寸大の模刻に、造像当初の彩色文様を復元して加飾した像。
・執金剛神立像 乾漆造 彩色(現状彩色) 現代
乾漆造(脱活乾漆造)で法華堂安置の執金剛神像を模刻した像。法華堂安置像と異なる造像技法によって作られた原寸大の模刻像で、像の表面は法華堂像の彩色の状態をそのまま写している(現状彩色)。