2020年7月23日(木)~2023年8月27日(日)
戒壇堂の四天王立像を東大寺ミュージアムにて特別に公開しています。
戒壇堂の耐震化工事のため、一時的にお移りいただきました。
奈良時代彫刻の傑作として名高い四天王像を間近にご覧いただけます。
ぜひこの機会にお参りください。
2020年7月23日(木)~2023年8月27日(日)
戒壇堂の四天王立像を東大寺ミュージアムにて特別に公開しています。
戒壇堂の耐震化工事のため、一時的にお移りいただきました。
奈良時代彫刻の傑作として名高い四天王像を間近にご覧いただけます。
ぜひこの機会にお参りください。
令和5年7月19日(水)~8月27日(日)
みなさんは誰かに何かを伝えるとき、どのようにそのメッセージが自分のものだと証明するでしょうか。この展示では東大寺に伝わる古文書から、過去の人々がどのように「自分のしるし」を残したのかをご紹介します。
東大寺には数多くの古文書(こもんじょ)が今に伝わっています。そのなかには歴史上の有名人が書いたものもあれば、そうでない人が書いたものもあります。今回は過去の人々がどのように手紙や書類に自分の証(あかし)を残したのか、サイン(署名または花押〔かおう〕)とハンコ(印章〔いんしょう〕)に注目してご紹介します。
〈主な展示品〉
◉源頼朝書状(九月八日付) 鎌倉時代(12世紀)
◉足利尊氏椋橋庄寄進状 南北朝時代(14世紀)
三好長慶禁制 室町時代・永禄2年(1559)
◉織田信長朱印状 安土桃山時代・元亀3年(1572)
◉豊臣秀吉朱印状 安土桃山時代・文禄4年(1595)
◉佐伯四郎丸田畠作手売券 鎌倉時代・建仁2年(1202)
(◉は「国宝 東大寺文書」であることを表します)
令和5年6月2日(金)~7月18日(火)
仏教では雨季の一定期間、僧侶たちが一箇所に集住し外出せずに集団で修行をするということが行われていました。これを夏安居(げあんご)といいます。日本では旧暦四月十六日から七月十五日までの九十日間とする説に則って安居が行われていましたが、平安時代に一度廃れてしまいます。そこで鎌倉時代の初めに戒律復興の気運が起こり、当時の中国の制を移して夏安居が再興されました。
東大寺では大仏殿を中心とした僧侶集団とは別に、戒壇院においても独自に安居が営まれていました。戒壇院は鑑真和尚が聖武太上天皇や孝謙天皇に授戒した大仏殿前の土壇を、この地に遷して伽藍を造営したことを起源とする堂宇です。今回の特集では、その始まりの儀式「結夏(けつげ)」を中心に取り上げます。戒壇院の結夏では他寺院と異なり、鑑真和尚の肖像を掲げることが特色です。この肖像は鑑真和尚の忌日である五月六日(新暦では六月六日)にも掲げられました。鑑真和尚の忌日に合わせて、戒壇院の夏安居についてご紹介します。
〈主な展示品〉
・東大寺戒壇院年中行事 室町時代(15世紀)
・東大寺戒壇院指図 室町時代(15世紀)
・鑑真和尚像(天境霊致讃) 鎌倉時代(14世紀)
・南山大師像(中巌円月讃) 鎌倉時代(14世紀)
・華厳二種生死義 巻三 鎌倉時代(13世紀)
・梵網戒本疏日珠鈔 巻四十四 鎌倉時代・文保2年(1318)
・優婆離唄 鎌倉時代(13~14世紀)
令和5年4月26日(水)~6月1日(木)
三論宗(さんろんしゅう)は「南都六宗」の一つとして、奈良時代以来、多くの僧侶が修学してきました。しかし、現在宗派として現存していないために広く一般に知られているとは言えません。『中論』『十二問論』『百論』という三つの論書に基づくことから名づけられた三論宗は、鎌倉時代には「諸宗は三論の末(すえ)、三論は諸宗の本(もと)」とも言われ、東大寺で学ばれる宗派としては、江戸時代に至るまで華厳宗と並ぶ大きな柱の一つとなっていました。
この三論宗を大成したのが中国・隋(ずい)の時代に活躍した嘉祥大師(かじょうだいし)吉蔵(きちぞう)(549-623)です。浙江省の嘉祥寺に住んで講義や著述活動を行ったので嘉祥大師と称された吉蔵は、名声の高さゆえに皇帝の煬帝(ようだい)に招かれて都の長安に上り、他の僧侶との論義などで活躍しました。またインド以来伝えられてきた三論の教えを組織立てたため、後世には三論宗の祖師として認識されています。
東大寺では鎌倉時代に教学の復興活動が盛んとなり、その中で嘉祥大師とその著作が改めて注目されるようになりました。また、毎年5月15日の忌日には三論宗の論議を行う嘉祥講が行われるようになります。本年は武徳6年(623)に嘉祥大師が没してから1400年の節目にあたります。この遠忌の年を記念して、東大寺における嘉祥大師の顕彰の歴史をご紹介いたします。東大寺において重要な宗であった三論宗と、その祖師である嘉祥大師について、多くの方に知っていただけましたら幸いです。
〈主な展示品〉
・嘉祥大師吉蔵像 室町時代(16世紀)
・三論祖師伝 鎌倉時代(13世紀)
・三論玄義 鎌倉時代・建長8年(1256)
・恵日古光鈔 鎌倉時代(13世紀)
・嘉祥大師講式 南北朝時代・嘉慶2年(1388)、江戸時代・慶長15年(1610)写
2023年3月23日(木)~4月25日(火)
戦国時代、永禄10年(1567)に東大寺は兵火により大仏殿をはじめ多くの堂舎を失いました。徳川家康が慶長8年(1603)に江戸幕府を開いてから約100年後に、ようやく大仏さまと大仏殿の再興が成し遂げられました。この復興勧進を担ったのが公慶(こうけい)上人であることは広く知られています。
しかし、それ以前、江戸幕府草創の混乱期の中で、自らの学識を以て東大寺の所領を家康に認めさせた人物がいました。寺内無双の学僧と称された彼の名は実英(じつえい)。江戸時代の東大寺復興について、罹災から公慶上人が登場するまでの間のことは意外とわかっていません。近年の研究により徐々に明らかになってきたこの空白期間について、本特集では実英と徳川家康の関わりに焦点を当ててその一端をご紹介します。
〈展示品〉
・寺中寺外惣絵図 江戸時代(17世紀)
・実英法印像 江戸時代・宝永7年(1710)
・因明論議草(若言眼等) 江戸時代・慶長20年(1615)
・徳川家康朱印状案 江戸時代・慶長7年(1602)
・毛利輝元判物 室町時代・永禄12年(1569)
・東大寺知行書上 江戸時代・延宝6年(1678)
2023年2月3日(金)~3月22日(水)
修二会に初めて参籠する練行衆は「新入(しんにゅう)」と呼ばれます。新入がすべきことの一つに「牛玉誓紙(ごおうのせいし)」と呼ばれる巻物への署名があります。この巻物は室町時代から500年以上、その時の新入の名前が書き継がれているもので、行法に際しての約束事を観音様に誓う意味があります。歴代の練行衆の後ろに自らの名前を加えることで、受け継がれた法要の重みを感じてきたことでしょう。今年の練行衆には新入がいます。これにあわせて初公開の牛玉誓紙を展示いたします。
なお、奈良国立博物館においても「お水取り」展を開催しております。両館で異なる絵柄の絵はがきの配布もございますので、ぜひ足をお運びください。
奈良国立博物館 特別陳列「お水取り」(2023年2月4日(土)~3月19日(日))
※会期開始日と終了日が東大寺ミュージアムと異なりますのでご注意ください。
〈展示品〉
・二月堂曼荼羅 室町時代(16世紀)
・牛玉堂方記録(牛玉誓紙) 室町時代・延徳4年(1492)(初公開)
・二月堂両堂練行衆日記 室町時代・享徳3~明応9年(1454~1500)
・続牛玉・陀羅尼札 現代(参考展示)
・東大寺衆徒等連署起請文 鎌倉時代・文永3年(1266)
2022年12月23日(金)〜2023年2月2日(木)
「卯ー仏像とうさぎ」
2023年は卯(う)年です。兎(うさぎ)は仏教でも馴染みのある動物です。仏教説話には自分の身を食料として老人へ捧げた兎を憐み讃え、帝釈天が月に兎の影を留めたというお話が語られています。飛び跳ねる兎のように、2023年が明るく元気な世界となることを祈念し、今回は仏像に表された兎をご紹介します。
〈展示品〉
・十二神将像のうち卯神 木造彩色 平安時代(12世紀)
・月天像 江戸時代 紙本著色 江戸時代(17-19世紀)
・十二天屏風(六曲一双のうち一隻) 絹本著色 江戸時代(17-19世紀)
「法会と荘園ー大仏殿修正会ー」
東大寺では現在でも一年を通して多くの法会が行われています。お正月に大仏殿で修される「修正会(しゅしょうえ)」はその年の初めに自らの罪を懺悔(さんげ)し、一年間の平安や五穀豊穣を祈る法会です。鎌倉時代には仏前へのお供えや出仕する僧侶の供料とするための財源として、法会ごとに特定の荘園が割り当てられ年貢が納められていました。修正会については伊賀国(現在の三重県)の鞆田荘(ともだのしょう)がその役割を担っていたことがわかっています。ここでは東大寺を支えた地域の一例として、大仏殿修正会と鞆田荘についてご紹介します。修正会についてはこちらをごらんください。
〈展示品〉
・東大寺学侶連署起請 紙本墨書 鎌倉時代・文永6年(1269)
・東大寺年中行事 紙本墨書 南北朝時代(14世紀)
・大仏殿修正会東方出仕衆請定 紙本墨書 鎌倉時代・永仁2年(1294)
令和4年11月16日(水)〜12月22日(木)
来年、令和5年(2023)は開山良弁僧正の1250年御遠忌の年にあたり、御遠忌法要および関連事業として声明公演等の開催を予定しております。
良弁僧正(669~773)は、聖武天皇を支えて東大寺の創建に尽力し、初代別当(寺務統括者)になったと伝えられる僧侶です。12月16日の良弁忌に合わせて良弁僧正にゆかりの品の一端をご紹介いたします。「新造屋東西蔵諸道具目録」は今回初出陳です。この目録には良弁僧正が使用していたと伝えられる道具類が書き上げられており、今回はこの中から良弁僧正ゆかりの経典類をご覧いただきます。
なお、11月19日(土)、20日(日)にはザ・グレイトブッダ・シンポジウム「良弁僧正—伝承と実像の間—」を開催します。【シンポジウムは終了しました】
〈主な展示品〉
・四聖御影 1幅 紙本著色 江戸時代(18世紀)
・大方広仏華厳経巻第60 1帖 白紙金泥 韓国・高麗時代 至正8年(1348)
・顕無辺仏土功徳経経釈 1巻 紙本墨書 室町時代・応永3年(1396)
・東大寺別当次第 1冊 紙本墨書 南北朝時代(14世紀)
・新造屋東西蔵諸道具目録 1帖 紙本墨書 江戸時代・嘉永4年(1851)