鐘楼
Bell Tower
国宝 鎌倉時代
●しょうろう
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ひときわ天空に聳える鐘楼は、鎌倉時代の東大寺復興に大きな足跡を残した重源上人を継ぎ、大勧進となった栄西禅師が承元年間(1207~11)に再建したもので、大仏様にやや禅宗様的要素を加味した豪放な建物である。重さ26.3tもある梵鐘(国宝)は東大寺創建当初のもので、鐘声の振幅は非常に長く、「奈良太郎」と愛称され、日本三名鐘のひとつに数えられている。
修二会の時期を除き、現在でも毎日20時に撞かれており、近くで聴くこともできる(2/26から3/14までは19時。加えて、3月1日から3月14日までは深夜1時にも撞かれる)。
鐘の大きさ
梵鐘は、総高3.86m、口径2.71m、重量26.3tあり、撞木はケヤキ造りで、長さ4.48m、直径30cm、重さ180kg、金具を入れると約200kgもある。 大きな釣鐘であるところから古来東大寺では大鐘(おおがね)と呼んでいる。
鐘楼と大鐘
この大鐘をつっている鐘楼は、俊乗堂と念仏堂にはさまれた鐘楼ヶ丘と呼ばれる場所に建っているが、現在の建物は、重源上人のあとを継いで東大寺の大勧進となられた栄西(ようさい)禅師が鎌倉時代(承元年間・1207~10)に再建したもの。大鐘は天平勝宝4年(752年)に鋳造されたといわれているが、その後、延久2年(1070)10月と永長元年(1096)10月に地震のため墜落し、又延応元年(1239年)6月には龍頭が切れて転落したが、すぐに修理されたことが修理銘によって知られている。