令和6年5月16日(木)~7月17日(水)
夏安居は僧侶たちが夏の一定期間、一箇所に集住し研鑽しあう仏教の習慣です。中世の東大寺戒壇院においても夏安居が営まれていました。当館では昨年の夏に安居の始まりの儀式である「結夏」儀礼に注目した特集を開催しましたが、今年は第2弾として安居の最終日に行われる自省の場である「自恣」をご紹介します。旧暦4月から7月にわたる研鑽期間を終えるにあたり、僧侶たちは自らの行いを振り返り、今後の修行の決意を新たにしました。夏が始まるこれからの季節に、僧侶たちの反省会の儀式をご紹介いたします。
〈主な展示品〉
重文 四分律刪繁補闕行事鈔 巻上四(泉涌寺版)
鎌倉時代・建長4年(1251)〔東大寺聖教のうち)
重文 東大寺要録 巻第九 雑事章のうち東大寺授戒方軌
室町時代(15世紀)
重文 銅水瓶 鎌倉時代・嘉元3年(1301)
重文 布薩盥 室町時代・応永34年(1427)
手巾掛 江戸時代(17~19世紀)
国宝 戒壇院勧進帳 室町時代・享徳元年(1452)
羅雲講式 室町時代・享徳元年(1452)
羅雲尊者像 室町時代・文安3年(1446)
県指定 菜桶 室町時代・応永2年(1395)
県指定 汁桶 室町時代・応永2年(1395)
〈関連展示〉
重文 羯磨 奈良時代(8世紀)
重文 弥沙塞羯磨本 奈良時代(8世紀)